ワセダシカ コラム

2025/02/28【歯科衛生士と歯科助手の違い】よく聞かれる業務範囲や仕事内容について

歯科医院で働く職種として混同されがちな「歯科衛生士」と「歯科助手」。
どちらも、歯科医療に欠かせない存在です。

ですが、この2つの職種には、国家資格の有無から業務範囲、仕事内容や給料面まで根本的な違いがあります。

患者さんとの関わり方や必要なスキルまで、進路選択時に重要なポイントを解説します。

歯科衛生士と歯科助手の資格の違い

初めに、歯科衛生士と歯科助手の資格の違いについて見てみましょう。

歯科衛生士は国家資格が必要な専門職で、厚生労働省のデータによると、全国で約14万人が登録されています。
厚生労働省指定の養成校(専門学校や大学)で3年以上学び、国家試験に合格することが必須です。この資格を持つことで、患者さんの口腔内に触れる医療行為が可能になります。

対して歯科助手は資格不要で、未経験からでも、研修を受ければすぐに働き始められるのが特徴です。民間団体が発行する認定資格や研修制度もありますが、必須ではありません。
そのため、比較的短期間で現場で活躍できます。

歯科衛生士と歯科助手の違いは以下のとおり。

歯科衛生士 歯科助手
必要資格: 国家資格 不要(任意で民間資格)
学習期間: 3年以上(養成機関) 不要
医療行為の可否: 可能 不可

歯科衛生士と歯科助手の業務範囲の違い

では、歯科衛生士と歯科助手では、業務範囲や仕事内容にどのような違いがあるのでしょうか?

歯科衛生士の主な業務
● 歯石除去やフッ素塗布などの予防処置
● 歯科医師の診療補助(歯型採取含む)
● 歯磨き指導や栄養相談
● 訪問診療時の口腔ケア

これらは患者の健康維持に直結する業務であり、高度な技術と知識が求められます。

歯科助手の主な業務
● 治療器具の準備と適切な滅菌管理
● 受付業務やカルテ整理
● 診療介助(バキューム操作など)
● 院内清掃や材料管理

歯科助手は、診療チェアの横で器材を渡すのが主な仕事。
歯科助手は直接患者さんの口に触れることは法律で禁じられていて、診療補助はあくまで間接的なサポートに限られています。

歯科衛生士と歯科助手の必要なスキルの違い

次に、歯科衛生士と歯科助手の必要なスキルの違いについて確認します。

それぞれの仕事内容に合わせて、必要なスキルを考えてみましょう。

歯科衛生士に必要なスキル

歯科衛生士は、歯科医師の指示のもとで、患者さんの口腔ケアを中心に行う専門職。
歯のクリーニングや予防処置、歯の健康指導などを行う上で、必要なスキルは以下のようなものがあります。

● 専門的な知識
歯科衛生士は、歯の構造や病気の予防、治療に関する深い知識が求められます。
例えば、歯周病や虫歯の予防方法、正しいブラッシング法、フッ素の使用方法など、患者さんに正確なアドバイスができるように、専門的な勉強が必要です。

● コミュニケーション能力
患者との信頼関係を築くためには、良好なコミュニケーションが欠かせません。患者さんの不安を和らげ、治療内容や予防法をわかりやすく説明できる能力が重要です。

● 手先の器用さ
歯科衛生士は、細かい作業を行うため、手先の器用さも求められます。
例えば、スケーリング(歯石除去)や、シーラント(歯の保護)の処置を行う際に、精密な操作が必要です。

● 患者さんの管理能力
患者さんの状態や治療履歴を管理し、定期的なチェックやフォローアップを行う能力も大切です。

歯科助手に必要なスキル

歯科助手は、歯科医師や歯科衛生士のサポートを行う役割。
多くの歯科医院では、患者さんが受付で最初に接するのが歯科助手の存在です。

診療の準備や片付け、器具の消毒、患者の案内などを行う上で必要なスキルは以下のようなものがあります。

● 器具や機材の管理能力
歯科助手は、治療に使用する器具や機器の準備、消毒、管理を行います。
特に、感染症予防のための衛生管理が重要です。治療に使用する器具を迅速かつ正確に準備できることが求められます。

● スケジュール管理能力
診療スケジュールの管理や患者さんの受付、電話対応なども歯科助手の仕事の一環です。診療の流れをスムーズに進めるために、細かい気配りが必要です。

● 基本的な医療知識
歯科助手には、歯科に関する基本的な知識が求められます。
例えば、診療中に患者さんから質問を受けることもありますが、適切に対応できる知識があると役立ちます。

● コミュニケーション能力
歯科助手も、患者さんやスタッフとコミュニケーションを取ることが多いため、明るく親しみやすい態度が求められます。
患者さんがリラックスできるような声かけやサポートも大切なスキルです。

歯科衛生士と歯科助手の給料の違い

ここまでお話ししてきたとおり、歯科衛生士と歯科助手は、どちらも歯科医院で重要な存在ですが、給料面で違いがあります。
それぞれの職業で求められるスキルや役割が異なるため、給料にも差が生じるのは自然なことです。
では、歯科衛生士と歯科助手の給料にはどのような違いがあるのでしょうか?

月収の比較
● 歯科衛生士:平均23~30万円
● 歯科助手:平均18~25万円

歯科助手はすぐに働き始められる手軽さがありますが、給与面では歯科衛生士に軍配が上がります。もちろんその分資格取得には時間と費用がかかります。「専門性を活かして、安定したキャリアを築きたい」「医療行為に携わりたい」という方には歯科衛生士が向いているでしょう。

どちらを選ぶ?進路選択のポイント

歯科助手として働くか、歯科衛生士を目指すか。

自分の性格や希望する働き方や仕事内容と照らし合わせながらチェックしてみましょう!

● 医療行為に直接携わりたい →歯科衛生士
● コミュニケーションが得意 → 歯科衛生士
● 事務作業を効率化するのが好き → 歯科助手
● 専門性を活かしてキャリアアップしたい → 歯科衛生士
● 無資格ですぐ働きたい → 歯科助手

どちらの道を選んでも歯科医療の現場で活躍できる可能性は十分にありますが、歯科助手が「もっと患者様と関わりたい」「もっと幅広く活躍したい」と考えて歯科衛生士を目指す場合が多いことも事実です。

まとめ

歯科医院という同じ職場ながら、全く異なる役割を担う2つの職種。

患者さんと直接向き合う「歯科衛生士」、診療を支える「歯科助手」、どちらも歯科医療に欠かせない存在です。

自分の適性と将来設計を照らし合わせ、後悔のない進路選択を目指しましょう。

________________________________________

ワセダシカは、手厚いサポート体制、現場で役立つ実践的なカリキュラム、そして万全の国家試験対策で歯科衛生士としての未来を力強くバックアップします!

【ワセダシカ5つの魅力】

①クラス担任制:入学から卒業までの3年間を専任教員が親身にサポート

②臨地・臨床実習:現場を経験し、進路を明確に

③多彩なカリキュラム:ワンランク上の歯科衛生士を目指せる

④充実の国家試験対策:長年のノウハウで合格を徹底サポート

⑤最適な就職サポート:希望に合った就職先をマッチング

まずはオープンキャンパスに参加して、ワセダシカの魅力を体感してください

【いますぐワセダシカのオープンキャンパスをチェック】
未来の歯科衛生士として、ワセダシカで輝かしい一歩を踏み出しましょう。