ワセダシカ コラム

2024/02/15歯科衛生士専門学校の学費の相場は?大学・短期大学とも比較

歯科衛生士として活躍するには、まずは歯科衛生士国家試験に合格する必要があります。

歯科衛生士国家試験は所定のカリキュラムを提供している専門学校や短期大学、大学などを卒業することが受験の条件として定められています。

そこで多くの方が気になるのが、どの程度の学費がかかるのかということではないでしょうか。

今回の記事では、専門学校と短期大学、大学ごとにかかる費用の相場や、費用の内訳なども詳しく解説します。

専門学校(全日制)の学費について

一口に専門学校といっても、日中昼間の時間帯に授業を行う全日制の課程と、夜間に授業を行う定時制の課程が存在します。

一般的に、高校を卒業した学生のほとんどは全日制の専門学校に進学するケースが多いですが、どの程度の学費がかかるものなのでしょうか。

歯科衛生士養成課程は法律によって3年以上の課程と定められているため、専門学校も3年制となります。専門学校の学費の相場および内訳は以下の通りです。

● 入学金:10~30万円程度(初年度のみ)
● 授業料:50〜70万円程度/年
● 教材・実習費など:30〜50万円程度/年
● その他諸費用:10〜30万円程度/年

入学金は初年度のみですが、授業料および教材費、実習費、その他諸費用は1年ごとに支払う必要があります。

そのため、上記を合計すると1年あたり約100〜150万円の費用が発生し、3年間では300〜400万円程度かかる計算となります。

専門学校(定時制)の学費について

社会人として働きながら資格取得を目指している方や、日中の時間帯はアルバイトがある学生などの場合、全日制ではなく定時制の専門学校への入学を検討している方も多いことでしょう。

全日制と同様、定時制であっても3年間の通学が必須であり、学費の相場としては以下の通りです。

● 入学金:10~20万円程度(初年度のみ)
● 授業料:50〜60万円程度/年
● 教材・実習費など:20〜30万円程度/年
● その他諸費用:10〜30万円程度/年

入学金や諸費用はほとんど変わらないケースが多いですが、授業料や教材費、実習費などは全日制の専門学校に比べると若干低く設定されている傾向があります。

定時制の場合、夜間の限られた時間帯に集中してカリキュラムが組まれることが多いため、その分学費の負担も少ないと考えられます。

上記を合計すると、300万円以下の学費で収まるケースもあります。

大学の学費について

4年制大学の場合、専門学校や短期大学とは異なり通学期間が1年長いため、その分学費も高額になりがちです。

また、大学の場合、歯科衛生士の資格取得に特化した学部は少なく、「口腔保健学科」や「歯学部」などで幅広い知識を学べることが特長です。

そのため、どの学部を受験するかによっても教材費や実習費などが変わってきます。

● 入学金:10〜30万円程度(初年度のみ)
● 授業料:100万円程度/年
● 教材・実習費など:20〜30万円程度/年
● その他諸費用:10〜30万円程度/年

授業料や教材費、実習費などを含めると、1年あたり150万円程度の費用がかかる計算となり、4年間のトータルでは500〜600万円程度の学費がかかります。

大学によっては、歯科に関連する学科以外にも看護学科や福祉学科などを併設しているところもあり、特色を生かした教育が行われています。

また、専門学校とは異なり、さまざま臨床研究が盛んな大学も存在します。

資格取得を目指すだけでなく、より専門的な知識を身につけ将来のキャリアに生かしたいと考えている方にとっては、大学で学ぶ意味は大きいといえるでしょう。

短期大学の学費について

短期大学は4年制大学と併設されているケースも多く、歯科衛生士養成課程を提供している学校としては大学よりも短期大学のほうがメインといえます。

専門学校と同様、3年間の通学が必要となり、一般的には「歯科衛生士学科」などの学部へ入学することとなります。

短期大学における学費の内訳・相場は以下の通りです。

● 入学金:10~30万円程度(初年度のみ)
● 授業料:50〜60万円程度/年
● 教材・実習費など:30〜50万円程度/年
● その他諸費用:10〜30万円程度/年

平均的な金額としては全日制専門学校と同程度であり、4年制大学に比べると出費を抑えることもできるでしょう。

ただし、専門学校に比べたとき、歯科衛生士養成課程を提供している短期大学は決して多くありません。

そのため、必ずしも自宅から通える範囲に短期大学が見つからないケースも考えられます。

まとめ

歯科衛生士養成課程を運営している学校は、専門学校以外にも大学、短期大学があり、いずれも3年以上の通学が必須となります。

専門学校および短期大学は3年で資格取得が目指せるため、学費も安く抑えることができるでしょう。

一方、4年制大学の場合は通学期間が長い分学費も高額になります。その一方で歯科衛生の分野以外にもさまざまな知識を身につけられ、将来のキャリアの幅が広がる可能性があります。

自分自身が目指す将来のために、学費とのバランスも考えながら学校選びの参考にしてみてください。